コラム
多くの経営者にとって、自社の「株式上場」はいつか叶えたい夢の一つです。会社が軌道に乗り、いよいよ株式上場が視野に入ってきて、具体的な準備を進めようとしているという方もいらっしゃるでしょう。上場後は企業としての知名度が向上し、取引先や銀行からの信用も格段に上がりますが、各証券取引所が定める上場の基準はハードルが高く、これをクリアするのは決して容易ではありません。
上場の準備を抜け漏れなく進めるには、どのような点に留意すべきなのでしょうか。今回は、上場までの期間はどの程度見ておくべきか、必要な準備にはどのようなものがあるかを、順を追って解説します。
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目次
株式上場までのプロセスは大きく「会計検査」と「申請」の2つに分けられます。このうち会計検査は直前の2期間(「直前期」「直前々期」)にわたり監査法人によって実施されるもので、これをクリアしてはじめて上場に向け申請手続きを行うことができます。
つまり、少なくとも2期=2年間は会計検査を受けなければならず、その後の申請手続きがいかにスムーズでも上場には最低でも2年半~3年の準備期間が必要になるということ。
なお、これだけ長い準備期間を要するのは、過去にさかのぼって監査を行う「訴求監査」が上場審査上、認められていないためです。だからと言って上場の2年前に慌てて体制を変えるのでは遅いので、会計検査までの期間を上場に向けた社内体制の整備・構築に充てることが重要です。
前述の通り、上場準備には最低でも2年半から3年かかります。ここでは会計審査の準備期間、会計審査の2年間(直前期と直前々期)、そして申請期と、それぞれの時期にやるべきことを見ていきましょう。
上場することが決まったらまず監査法人からショートレビューを受けます。このレビューを通じて、自社の課題が何か、上場までに会社としてその課題をどうクリアすべきかが明らかになります。その後は洗い出した課題ごとに対策チームを組み、解決策の検討やスケジュールの作成を行います。
それと並行して、株主構成や資金調達など資本政策をどうすべきか考えましょう。ショートレビューはあくまでも会社としてどう上場を進めていくかを決める重要なプロセスですが、資本政策は経営者個人が取り組むべき課題です。なお、この検討が後手に回ると経営権の問題でトラブルが生じたり、経営者個人に多額の税が課されたりするので可能な限り早い段階で着手すべきです。
監査法人がチェックするのは直前々期と直前期、2期分の決算書です。決算書の内容に問題がなければ監査証明が発行されます。なお、上場に着手するタイミングによっては申請期の中間決算についても監査証明が必要になることがあります。
申請準備から手続き、上場審査を経て上場に至るまでは約半年を要します。なお、申請(上場申請・上場承認)手続きには第三者割当やストックオプション、公募売り出しに関連する資料など膨大な書類を準備する必要があります。
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予定通り上場準備が進んだとしても、それだけでは万全とは言えません。なぜなら、多くの投資家に自社株を買ってもらえるよう、会社の魅力をアピールしなければならないからです。上場に値する企業として投資家から評価されるには、時価総額で20~30億円の企業価値とその背景となる相応の業績が必要です。
この時価総額は
申請期の税引後利益×PER(株価収益率)×IPOディスカウント(70%~80%) |
で求められます。
なお、PERはビジネスモデルなどにより異なりますが、上場企業の平均が15倍程度となっているので、申請期の税引後利益が2億円前後であれば上場の可能性が高まります。上場に要する準備期間の2年半~3年の間で、この水準を確保することが必須です。
また、上場の準備期間中は企業関係者しか知らない情報をもとに株式の取引を行う「インサイダー取引」についても細心の注意を払いましょう。インサイダー取引を行うと、株式の取引によって利益が出ても出なくても法律により罰せられます。
「上場に際して、自社にどんな課題があり、どう解決すべきか」「上場審査に必要な条件をどうクリアしていけばよいか」「申請書類をどう作成していけばよいか」「資本政策をどう策定すべきか」など、上場準備には数々の難問が立ちはだかります。
経営者は自社の業績アップを考えながら上場準備を進めなければならず、上場前は特にタスク過多に陥りやすいので、上場準備の手助けをしてくれる人員を確保しておくと安心です。
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