働き方が多様化する中で、企業がフリーランスを活用するメリットとは? | 顧問バンク

コラム

働き方が多様化する中で、企業がフリーランスを活用するメリットとは?

2019年4月より働き方改革関連法が順次施行されている中、多くの企業が法改正に準拠した福利厚生制度の導入や、従業員のワークライフバランスの見直しに着手しています。

変革の時代なだけに、今後は正社員にこだわらず、多様な雇用形態の人材を活用する動きが加速するでしょう。本記事では、能力のある人材があえて「フリーランス」の働き方を選ぶ理由と、企業がフリーランスを活用するメリットについて紹介します。

  • 多様性を増す「フリーランス」としての働き方
  • 労働者が「フリーランス」という働き方を選ぶ理由
  • 雇用形態にこだわらない、フリーランスを採用する企業が増加中
  • フリーランス採用が、雇用主・被雇用者にとってメリットである理由

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多様性を増す「フリーランス」としての働き方

通常、雇用形態は正社員の正規雇用、そして契約社員や派遣社員、アルバイトなどの非正規雇用、さらに企業と直接雇用関係のない外部(個人事業主、フリーランスなど)に仕事を依頼する業務委託と、大きく3つに分かれます。

雇用形態の選択によって企業との関係性や働き方はそれぞれ異なりますが、近年では一昔前までとは違った、“正規雇用“や”企業“にこだわらない働き方を求める人が増えています。

数年前まではWeb関連のエンジニアや創造力重視のクリエイター関連に多かったフリーランスも、最近では経営コンサルティング職、IPO支援、リスク管理職、マーケティング職、商品企画職、営業職、ITコンサルティング職、クリエイティブ職など、より幅広い職種で一般的になってきているのです。

労働者が「フリーランス」という働き方を選ぶ理由

フリーランスとして活躍する人材は、自身の得意分野を活かしてさまざまな企業からの依頼を受託するプロフェッショナルです。

彼らの中には専門性や難易度が高い仕事をこなす優秀な人材も多く、企業としては正規での雇用を目指したいと考えるかもしれません。しかし、フリーランスで働く人たちは、あえて一つの企業に属さない働き方を選択しています。フリーランスを選択するメリットとしては以下の項目が挙げられます。

●理由1:自由な働き方を選べる

フリーランスなら働く時間も場所はもちろん、仕事の内容や単価も自分で交渉し、契約することができます。企業に属さず、“自分がしたい仕事を選べること”が大きな魅力です。フリーランスは自分のスキルを最大限に活かすべく、自らの強みを発揮できる仕事に特化することも一つの手段だと言えるでしょう。

●理由2:会社に縛られたくない

フリーランスを選ぶ人の中には、「会社での人間関係や組織のルールに囚われずに仕事をしたい」という考えに基づいて独立する人も多くいます。組織に属するのではなく、組織を客観的な立場からサポートする役割のほうが性に合っているという人もいるでしょう。

●理由3:働いた分だけ収入が上がる

企業に属している場合は基本的には固定給なので、仕事量の多さで月の収入が大きく増減することはあまりありません。しかし、フリーランスは自分が働いた分だけ収入アップが見込め、さらに実績を積み信用を得れば単価交渉が可能です。「自分の能力を活かしてより多くの仕事を受けたい」という人には、フリーランスの働き方は合っていると言えます。

●理由4:場所を選ばない

フリーランス人口が増えた要因として、IT業界に代表されるプログラマーやエンジニア、デザイナーなどの職種が独立を求めた点が挙げられます。それらの職種はWi-Fiなどのインターネット環境さえ整っていればPC一つでどこでも作業できる点が強みです。

Web関連の仕事なら、オフィスを持たなくても在宅などリモートワークが可能なので、スタートアップがしやすく、独立の際にかかるコストも最小限で済みます。緊急時もフレキシブルな対応が可能とあって、クライアントにとってもメリットは少なくありません。

●理由5:フリーランスの仕事が増え続けている

フリーランス人材と企業をつなぐクラウドソーシングサービスの普及により、ITエンジニアやクリエイターなどフリーランスの人たちは仕事を格段に探しやすくなりました。依頼する側の企業にとっても細かなニーズに対応できる人材の調達の場として活用されているため、今後もクラウドソーシングサービスは拡大していくでしょう。

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雇用形態にこだわらない、フリーランスを採用する企業が増加中

フリーランスという働き方を選ぶ人たちにとって、雇用形態よりも重要なのは“いつ、どこで”を自分の意思で決められる「働き方の自由度」と「契約の中身」です。

フリーランスを求める人が増加する背景には、正規雇用にあまりメリットを感じない労働者が増えていることに起因します。

そのため、企業がいくら正規雇用の環境を整えたとしても、働き手が正規雇用ではなく委託契約を望む場合もあるのです。そうした雇用環境の変化や雇用形態の多様化に企業も順応していく必要があるでしょう。

企業側にとっても働き手との認識の違いによるミスマッチをなくすことは、採用コストの削減にもつながります。

正規雇用にこだわらずフリーランスという人材採用を視野に入れることで、企業における人材確保の幅は拡がります。現に大企業をはじめ、名のある企業がフレキシブルな人材採用を行っており、それにはフリーランス採用も含まれているのです。

企業のフリーランス採用が増えている理由は、成果や費用対効果を得られるという大きなメリットがあるからに他なりません。

フリーランス採用が雇用主、被雇用者にとってメリットである理由

また、近年は優秀な人材の外部流出を防ぐために、企業に所属しながら副業でフリーランスの仕事を認めるケースも増えています。

大企業やIT業界、外資系企業が続々と副業解禁の施策を行っています。フリーランスとしての働き方に加え、副業としてセカンドワークをフリーランスとして働く人も増加傾向にあります。

企業にとってフリーランス採用のメリットは、プロジェクトや案件に紐づいた個人契約になる点です。

つまり、BtoBほどコストをかけずに目的に合った人材を調達でき、よりフレキシブルな契約を結べます。BtoBだと、会社の契約規定等に差がある場合契約不可となったり、契約が成立するまでにそれなりの時間も要したりします。

どちらかの会社の許可が下りず、すり合わせが長引けば、予定通り業務開始に至らない場合も多々あります。

一方、フリーランスの契約の場合、企業と個人の間で直接契約を結ぶことになるため、企業間でのすり合わせと比べてスムーズに進行しやすく、柔軟な対応がとりやすい環境で契約を結ぶことが可能なのです。

また、フリーランスを採用する場合、雇用主(企業)が直接、依頼したい相手を指名ができることも大きな利点となります。多くの企業から依頼のあるクリエイターや技術者など、クラウドソーシングサービスやその他媒体で直接オファーをすることも可能なので、事前に過去実績を確認できるので、信頼性もありミスマッチも少なくて済みます。

これからは、大企業が一個人であるフリーランスを採用する時代です。今後も増えていく企業のフリーランス採用は、企業、個人双方にとってメリットのあるものでなければなりません。

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