新規事業が失敗する原因は?失敗事例から学ぶ事業成功の秘訣を解説 | 顧問バンク

コラム

新規事業が失敗する原因は?失敗事例から学ぶ事業成功の秘訣を解説

新規事業は成功確率が低いものですが、成功確率を高め、リスクを抑える方法はあります。この記事では過去の事例を参考に、新規事業が失敗する要因と対策について解説します。

8,500名のプロ人材・顧問が登録するプラットフォーム「顧問バンク」。
新規事業の立ち上げについて知見やノウハウのある人材や、人脈を活用した営業活動の強化、社内の経営課題の解決に最適な人材に直接アプローチ!
→まずは、【公式】顧問バンクにアクセスしてPDFを無料でダウンロード

新規事業失敗のよくある原因

どんな企業であっても、新規事業を成功に導くことは非常に難しいです。
しかし、新規事業に失敗した事例を紐解くと、ある程度失敗の原因はいくつかに集約されます。失敗要因を把握しておけば、対策を立てて成功確率を上げることは可能です。

そこで、まずは新規事業の失敗原因としてどのようなものがあるかを把握しましょう。

情報不足

まず1つめは情報不足による失敗です。そもそも新規事業は失敗するリスクも大きいため、事業開始にあたってはさまざまな情報を集め分析するなど、万全の準備を整えたうえで取り組む必要があります。

新規事業を進める際には、マーケットの状況、競合の施策、顧客のニーズや価格など、事業に関わるあらゆる情報を網羅的に集めることが大切です。これらの情報収集や分析が不足していれば、失敗の可能性は高くなるでしょう。

ノウハウ不足

2つ目の原因は、ノウハウ不足によるものです。

新規事業は、既存事業とは全く違う分野で始めることが多く、社内で知識を持っていないことが多いでしょう。そのため、分析力・思考力・調整力・営業力、会計知識、IT知識、マーケティングの知識など、既存事業以上にさまざまなノウハウが必要です。

新規事業を進める場合は、プロジェクトチームを組み、必要な能力を複数人で補い合いながら進めていくべきです。

しかし、人的リソースを大きく割けないなどの理由で、何らかのノウハウが不足していることも少なくありません。加えて、新規事業に携われる機会が限られていることから、新規事業立ち上げ経験もない人が大半であることも、失敗しやすい原因と言えるでしょう。

資金不足

3つめは資金不足による失敗です。新規事業は、開始当初はほとんど利益が出ません。そのため、何らかの手段で資金調達をしたり、既存事業の利益を投入したりして進められます。当然、予算も限定されることが少なくありません。

一方で、新規事業を進めていると、想定していない費用支出も発生します。市場のリサーチや分析、顧客ニーズに答える商品開発などで想定外の費用が発生し、思うような活動に資金を投入できず、失敗につながることもあります。

人選ミス

人選ミスもよく挙がる原因の1つです。新規事業は、既存事業とは全く違う分野で始めることが多いです。そのため、これまでの経験値や実績が活用できず、社内での人選も非常に難しいものです。

また、新規事業を成功に導くためには、マーケティングや製品開発などあらゆるスキルが必要となるため、どこかに不足があるとうまく行かないケースが出てきます。

パートナー選定ミス

パートナーの選定ミスによる失敗もよくあるケースです。新規事業に取り組む際、他社との協業を前提としてスタートすることは少なくありません。

しかし、他社との協業は条件面の折り合いをつけるのが難しく時期を逸してしまったり、お互いの強みを活かせず、事業自体がうまく行かなかったりというケースが起こります。

自社なら大丈夫という驕り

自社なら大丈夫という驕りも失敗の原因になり得ます。新規事業を開始する際に、「成功させる」という信念は必要ですが、「絶対にうまくいく」と過信することは失敗を招きかねません。新規事業を進めていくと、計画段階では想定外だった事実が判明したり、状況が変化したりしていくことは少なくありません。新規事業を成功させるには、これらの変化に追従し、柔軟にプランを変更していくことが大切です。

しかし、うまくいくと過信している場合、想定外の事象を受け入れられず、なかなか軌道修正ができない場合も多いのです。そうなれば、市場の状況や顧客ニーズを無視して事業を進めてしまうことになりかねず、失敗につながる可能性も高くなってしまいます。

8,500名のプロ人材・顧問が登録するプラットフォーム「顧問バンク」。
新規事業の立ち上げについて知見やノウハウのある人材や、人脈を活用した営業活動の強化、社内の経営課題の解決に最適な人材に直接アプローチ!
→まずは、【公式】顧問バンクにアクセスしてPDFを無料でダウンロード

新規事業の失敗事例

では実際に、新規事業にチャレンジしたものの失敗した事例について見てみましょう。

ファーストリテイリング:野菜事業

ユニクロを運営するファーストリテイリングは、2002年に生鮮野菜の生産・販売事業「SKIP」を開始しました。新規事業開始時には、ユニクロで培った生産と流通の合理化ノウハウがあれば、成功すると考えていました。

しかし、SKIPは開始から1年半で30億円の赤字を出し撤退に追い込まれます。その後の反省で、ファーストリテイリングは失敗の原因を「顧客ニーズの把握不足」「農産物業界のノウハウ不足」「パートナー影響の認識不足」にあると結論づけています。

つまり、自社のノウハウで従来の農産物業界の欠点を補うつもりが、業界理解や顧客ニーズの理解が不足していたために、生産から流通までをコントロールしきれなかったのです。まさによくある失敗要因である「情報不足」「ノウハウ不足」が招いた失敗だったと言えるでしょう。

セブンイレブン:電子決済事業

政府が推し進めるキャッシュレス決済の波に乗り、大手コンビニエンスストアを運営するセブン&アイ・ホールディングスがスタートさせたのが、「7pay」なる電子決済事業です。

しかし、開始からすぐ、セキュリティの甘さから不正アクセス被害が報告され、1ヶ月後にはサービス廃止を余儀なくされました。被害総額はサービス開始からわずか4日間で900人、約5,500万円だと言われています。このサービスでは、運営会社の責任者がサイバーセキュリティの知見がなかったことが主な要因であるとされています。

上記で言う、「ノウハウ不足」「人選ミス」が招いた失敗と言えるでしょう。

AOKI:スーツのサブスクリプション事業

AOKIが2018年に開始したスーツのサブスクリプション事業「suitsbox」も、事業開始からわずか半年で終了となった失敗事例です。

suitsboxは、事業開始前にテストとして行ったクラウドファウンディングで目標を大きく超える金額を集めます。事業を開始してからも、申込み多数を理由に新規受付を停止するほどの盛況ぶりでした。

しかし、サブスクリプションビジネスで最も重要な会員集めに成功したように見える「suitsbox」は、事業終了に追い込まれます。失敗の理由は「想定顧客層と実際の利用顧客層のギャップ」「抑えきれなかったコスト」にあると言われています。

suitsboxは、スーツをあまり購入しない20~30代の若者世代を新たな顧客層とすべく開始されました。しかし、実際に利用したのは購入者層でもある40代が多く、自社内でカニバリゼーションが起きてしまったのです。

またサブスクリプションに求められる豊富な品ぞろえ、売りであるオリジナルコーディネートなどのサービス運用コストが抑えきれなかったことで、黒字化が見込めなかったことも要因と言われています。

このように、事業自体がマーケットに受け入れられたとしても「既存顧客層を含めたマーケティング」「事業発展時のコスト想定」などの情報分析が甘ければ、失敗する可能性があると言えるでしょう。

半年で約3,500万の利益を出した方法とは?
人脈を活用した「新規開拓営業の方法論」についてはコチラをチェック!↓

【失敗事例から学ぶ】事業を成功させる秘訣

ここまで解説したとおり、新規事業はリスクが高く、失敗はつきものです。しかし、過去の失敗事例から学び少しでも成功確率を上げることは可能です。ここでは、失敗事例から学べる事業を成功させる秘訣について解説します。

情報収集と仮説検証には手を抜かない

新規事業を進めるうえで、情報収集と仮説検証の手を常に抜かないことが非常に重要です。事業開始時には、顧客のニーズに合っているか、競合状況はどのようになっているか、自社の既存ビジネスとのシナジーはあるのか、軌道に乗った際の損益構造は確保できるかなど、さまざまな角度で情報収集し検討する必要があります。

また、事業を進めていく中でも、想定と異なることはないか、市場に変化がないかなど、常に仮説検証を繰り返すことで軌道修正しなければなりません。これを怠れば、市場や顧客のニーズ、競合との競争に対応できず、失敗する可能性は高くなるでしょう。

事業メンバー間でノウハウ共有を徹底する

2つめの秘訣は、事業メンバー間でノウハウ共有を徹底することです。多くの場合、新規事業のプロジェクトチームは、さまざまな事業組織からメンバーを集める形で作られます。集まったメンバーには、各事業や役割の中で得たさまざまなノウハウがあるはずですから、それらをできる限り共有し、新規事業と融合させることが重要です。

また、プロジェクトメンバーによって新規事業に関する知識やノウハウにも差があるため、さまざまなノウハウを共有し、有効活用することは成功に導く重要なファクターだと言えます。

【+α】撤退戦略も同時に立てておく

新規事業において、失敗時の撤退戦略を立てておくことも非常に重要です。新規事業がどれだけ優秀なものであったとしても、100%成功するとは限りません。想定した状況と異なり、成功が見込めなくなった段階で潔く撤退することもまた、重要な戦略となります。

新規事業は取り組む際の決断はしやすいですが、失敗を認め撤退をすることをためらいがちです。新規事業スタート時に、撤退戦略も同時に立てておくことで、適切なタイミングで撤退を判断し、損失を防ぐことも可能です。

企業と顧問の次世代型マッチングプラットフォーム「顧問バンク」
課題解決に必要な「知見」と「人脈」を、8,500名のプロ人材・顧問に相談しましょう!
【公式】マンガでわかる!次世代型マッチングプラットフォーム「顧問バンク」↓

過去の失敗に学び積極的な新規事業チャレンジを

新規事業は、失敗する可能性も高くリスクのあるものです。事前の準備から立ち上げ、実行の進捗に至るまで入念に準備し、常に状況を把握しながら進めなければ、たちまち失敗へつながってしまいます。

しかし、成功する確率を高める方法やリスクを抑える方法は存在します。新規事業の展開は、会社が発展していく原動力となる重要な取り組みです。失敗を恐れるのではなく、過去の事例から学べる成功の秘訣を丁寧に実行しながら、新規事業にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

8,500名のプロ人材・顧問が登録するプラットフォーム「顧問バンク」。
新規事業の立ち上げについて知見やノウハウのある人材や、人脈を活用した営業活動の強化、社内の経営課題の解決に最適な人材に直接アプローチ!
→まずは、【公式】顧問バンクにアクセスしてPDFを無料でダウンロード

   

御社の課題を顧問で解決してみませんか?

顧問マッチングプラットフォーム
顧問バンク

スポット起用から長期まで、「必要なとき」「必要な人数」
課題にあわせて自由に選べる顧問マッチングサービス。

  • 雇用リスクを抑え
    即戦力を活用できる

  • 迅速なマッチングで、
    あらゆる課題に対応

  • 中間マージン0円優れた
    コストパフォーマンス

    お申込

タグ一覧

​ ​