コラム
海外進出は、現地の情報を正確に把握していないと、計画に狂いが生じ早期撤退に追い込まれるケースがあるため、情報収集を行ってから決定しましょう。この記事では、情報収集の方法とポイントを解説しています。
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目次
一般的に、日本企業の商品やサービスは諸外国に比べ高品質と考えられています。
しかし、海外進出を果たしたすべての日本企業が成功しているわけではありません。進出前に現地のニーズや現地の市場環境を把握しておかないと、早期撤退を余儀なくされることもあります。日本人が抱くイメージと実際の環境にはギャップがあるからです。
例えば、現在の中国は、ビッグデータやAI、5Gといった分野で日本をしのぐ技術力を有しています。10年前のイメージで進出すると、困惑することになるかもしれません。
イメージと現実のギャップを埋めるために行いたいのが情報収集です。もちろん、海外進出してから情報を集めることもできますが、この方法はリスクが高すぎます。ビジネスを始めないと、成否の予測がつかないからです。
リスクを冒して進出する価値がある市場なのか、自社のビジネスを受け入れる余地はあるのかなど、海外進出の成否を予測するため情報収集が欠かせません。さまざまな方法で多角的に情報を集め、日本との違いを理解してから海外進出の是非を検討するべきといえるでしょう。
海外の情報収集は、簡単ではありません。高品質な海外の情報を集めるには、どうすればよいのでしょうか。
高品質な海外の情報は、日本国内で集められる可能性があります。政府系機関や業界団体などが、海外の情報を発信しているからです。
代表的な例として、独立行政法人日本貿易機構(JETRO)が挙げられます。海外74カ所、国内48カ所のネットワークを生かし、海外ビジネス情報を発信しています。
具体的には、アジア・オセアニア・北米・中南米・欧州の国々の概況・基本統計(人口・言語・宗教・政治体制・基礎経済指標・日本との関係など)のほか、輸出入に関する制度や進出に関する制度、ニュース・レポートなどを発信しています。
信頼性の高い海外の情報をまとめて取得できる点は魅力です。ただし、政府系機関などが発信している情報は、基本的な内容にとどまることが少なくありません。実際に海外進出を検討する場合は、ここから一歩進んだ情報も集めるべきでしょう。
海外進出にあたり欠かせないと考えられているのが現地視察です。ただし、興味のある地域をすべて回っていると時間とコストがかかります。国内で集めた情報をもとに、進出先の候補を絞ると現地視察を行いやすくなります。
現地視察の主な目的は以下の2つです。
どちらも重要ですが、国内で集められなかった情報の収集は忘れずに行いたいといえるでしょう。
集めるべき情報はケースで異なりますが、現地に足を運ばないとわからない情報が中心になると考えられます。例えば、商品の販売方法、商品の使用方法などです。同じ商品でも、販売方法や使用方法は地域で異なることがあります。これらを政府系機関が発行するレポートなどで把握することは基本的にできません。
どの地域でも日本と同じように販売できる、受け入れられると考えていると、大きな誤算が生じます。現地へ足を運び、生の情報を入手することが重要です。
国内にいながら現地の詳しい情報を収集することも可能です。
例えば、現地出身の人にインタビューすることで生の情報を集められます。この方法であれば、現地における商品の使用方法はもちろん、食の好みなども把握できます。統計データなどではわからない情報を手軽に得られる点は魅力です。
ただし、インタビューの対象者が少ないと、偏った情報になる恐れがあります。したがって、数人の知り合いにお願いするなどの方法はおすすめできません。
また、インタビューだけで現地の情報を収集することにもリスクがあります。他の方法と併用しながら計画的に情報を集めましょう。
現地に詳しい専門家に依頼して、質の高い情報を集めることもできます。
例えば、海外調査エージェントに依頼すれば、地域によっては現地社員が調査レポートを作成してくれます。あるいは、現地のコンサルタントがネットワークを活用して、政府系機関との面談をセッティングしたり、工場視察や店舗視察のアポイントを取ってくれたりすることもあります。
コストがかかる点に注意は必要ですが、現地に詳しい専門家は質の高い情報を集めるために欠かせない存在です。海外進出を本格的に検討している場合は、現地情報や海外進出に詳しい専門家をCXO人材として起用してもよいでしょう。
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以上の方法などで海外の情報を集められます。情報を集めるときは、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。
現地視察は、国内で集めた情報をもとにある程度の進出計画を立ててから行います。進出計画を立てておかないと、現地で得た情報を評価できず見て回るだけに終わるケースが多いからです。
例えば、建設したい工場の概要が決まっている場合、電力供給事情がわかれば自家発電が必要か評価できます。概要が決まっていないと、帰国してから情報を整理して評価し直すことになります。
進出計画を立てていない場合、現地で一歩進んだ質問をしようと思ってもできません。現地視察を有意義なものにするため、ある程度の進出計画を立てておく必要があるのです。
現地の専門家は、海外調査エージェントや現地コンサルタントだけではありません。先に進出している日系企業の従業員も現地の専門家といえます。
同じ商習慣(日本国内)でビジネスをした経験があるため、現地コンサルタントなどよりも有益な情報を得られるケースが少なくありません。したがって、先に進出している日系企業からも情報を集めたいといえます。
情報収集の対象は、業界を俯瞰的に把握しているマネージャークラスが基本です。現地の日本人コミュニティが小さい場合、簡単にアポイントを取れることがあります。JETROや金融機関などに相談して、紹介してもらうとよいでしょう。
集めた情報をフレームワークに落とし込むと、現地の環境を分析しやすくなります。
海外市場の機会や脅威をマクロな視点から分析したいときに活用できるのがPEST分析です。PESTは以下の頭文字で構成されます。
それぞれの主な内容は次の通りです。
項目 | 概要 |
---|---|
Politics(政治) | ・規制強化/規制緩和 ・税制変更 ・補助金、助成金 ・地政学リスク ・政権関連など |
Economy(経済) | ・景気変動 ・為替変動 ・物価指数 ・賃金動向 ・失業率など |
Society(社会) | ・人口動態 ・社会インフラ ・ライフスタイル ・宗教 ・教育 ・言語 ・世論など |
Technology(技術) | ・技術革新 ・AI ・IoTなど |
各項目でビジネスに関連するものをピックアップして分析します。PESTは互いに影響を与える点に注意が必要です。例えば、技術革新は景気変動やライフスタイルに影響を与えるでしょう。
PEST分析のポイントは、現状分析からビジネスチャンスとリスクを発見して中長期的な計画を描くことです。例えば、生産年齢人口の割合が高い国は、今後の経済成長を期待できます。
ただし、PEST分析だけで、すべてを把握できるわけではありません。3C分析やSWOT分析なども活用しつつ、海外進出計画を立てていくことが重要です。
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イメージだけで海外進出先を決めると、早期撤退を余儀なくされることがあります。イメージと現実は異なるケースが多いからです。海外進出には膨大なコストがかかります。情報収集を行ってから海外進出の可否、海外進出先を決定しましょう。
情報収集のポイントは、国内で基本的な情報を集めて進出先候補を絞ってから現地視察などを行うことです。
現地視察前にある程度の進出計画を立てておくことも重要です。進出計画を立てておくことで、現地で得た情報を正確に分析できるとともに一歩進んだ情報も収集しやすくなります。
現地に詳しい専門家の助けを借りることも欠かせません。海外進出を検討中の方は、企業と顧問のマッチングサイト「顧問バンク」で海外進出に詳しい専門家を探してみてはいかがでしょうか。
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